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決算の2か月前、顧問税理士から「このプランだと、こちらからデータを確認できないんです」と連絡が来る。料金の安さで選んだソフトを、いちばん忙しい時期に設定し直すことになる。小さな会社でよくある例です。反対に、多機能なプランを選んでも、実際に使うのが社長一人なら費用だけが増えることもあります。
迷ったら、最初に決めるのは製品名ではなく「誰が入力し、誰が確認するか」です。この記事では、小さな会社が弥生会計 Nextとマネーフォワード クラウド会計を比べるための7項目と、状況別の選び方をまとめます。
1.入力する人と確認する人を決める
経営者が一人で入力するのか、経理担当者も使うのか、会計事務所へ記帳を依頼するのかで必要なプランが変わります。「入力」「月次確認」「決算」の担当者を紙に書き出してみましょう。
同じIDを共有する前提にはせず、利用人数と権限を確認します。顧問税理士が直接データを見る場合は、その製品とプランに対応できるかを契約前に聞くのが先です。
2.顧問税理士との受け渡し方法を決める
製品名だけを伝えるのではなく、次の4点を顧問税理士へ確認します。
- 税理士が直接ログインして確認するのか
- 毎月データを出力して渡すのか
- 修正は自社と税理士のどちらが行うのか
- 月次確認に必要な帳簿を出力できるか
税理士が普段扱っている製品に合わせると、受け渡し方法を決めやすくなります。どちらにも対応できる場合は、人数と周辺業務で比べます。
3.銀行・カード連携は自社の名前で調べる
「銀行連携あり」という説明だけで決めず、自社が使う銀行、法人口座、クレジットカードが対象かを公式サイトで確認します。連携後も、取り込まれた明細の内容確認は必要です。
現金取引や連携できない明細を誰が入力するか、二重登録や未処理を誰が確認するかも決めておきます。
4.会計以外にどこまでまとめるか決める
請求書、経費精算、給与まで見直すなら、会計ソフト単体の料金だけでは比較できません。
| 業務 | 先に数えるもの |
|---|---|
| 会計 | 入力者・確認者・年間の仕訳数 |
| 請求 | 作成件数・入金確認の担当者 |
| 経費 | 申請者数・承認する人 |
| 給与 | 従業員数・勤怠との受け渡し |
マネーフォワード クラウドは、会計を含む12サービスを基本料金内で利用できると案内しています。会計だけでなく請求書、経費、給与などを段階的にまとめたい会社は比較しやすい候補です。ただし、各サービスで使える機能や人数はプランごとに確認してください。
5.無料期間と通常料金を同じ条件で比べる
2026年10月6日に公式料金ページで確認した通常条件は次のとおりです。表示額は税抜です。
| 製品 | 無料体験 | 最小プランの目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 弥生会計 Next | 最大2か月。終了後の自動課金なし | エントリー・年34,800円(月あたり2,900円) | 会計・請求機能は3名まで追加料金なし |
| マネーフォワード クラウド会計 | 1か月。カード登録不要、自動課金なし | ひとり法人・年29,760円(月あたり2,480円) | 利用者1名、年間仕訳500件まで |
弥生会計 Nextの無料体験は、ベーシックプラス相当ですが決算書の作成・出力など、一部対象外の機能があります。マネーフォワードも無料期間中は一部使えない機能があります。
初年度だけでなく翌年度も見て、年払い・月払い、追加人数、必要な別サービスを含めた合計を比べましょう。料金や条件は変わるため、申込み前に公式ページで再確認してください。
6.乗り換えと解約後のデータを確認する
現在の会計ソフトから乗り換える場合は、開始残高、仕訳、勘定科目、固定資産、添付資料のどこまで移せるかを確認します。
契約前に、必要な帳簿を出力できるか、解約後に何を閲覧できるかも調べます。決算後に必要な資料の保存方法は、顧問税理士と相談して決めてください。
7.こういう会社にはこちらが合いやすい
どちらがよいかは、知名度ではなく自社の使い方で決まります。
| こういう会社 | 先に試したい候補 | 分かれ道の理由 |
|---|---|---|
| 会計や請求を2~3人で使いたい | 弥生会計 Next | 会計・請求機能は3名まで追加料金なし |
| 無料体験を長めに取り、操作を比べたい | 弥生会計 Next | 無料体験は最大2か月 |
| 社長一人で使い、年間仕訳が500件以内に収まりそう | マネーフォワード クラウド会計 | ひとり法人プランの対象に合いやすい |
| 会計から請求書・経費・給与などへ広げたい | マネーフォワード クラウド会計 | 基本料金に12サービスが含まれる |
| 顧問税理士が片方だけに対応している | 税理士が対応する製品 | 毎月の受け渡しを優先できる |
無料体験で最初に試すこと:
- 架空の売上と経費を1件ずつ入力する
- 入力内容を修正し、残高試算表を開く
- 税理士との共有方法とデータ出力を確かめる
- 実在する顧客や勤務先の情報は試用データに使わない
「合いやすい」は契約の結論ではありません。必要な機能、利用人数、仕訳数、税理士との連携を無料体験で確かめてから判断します。
契約前の最終確認
入力担当、確認者、税理士との連携、利用人数、年間費用、移行方法、解約条件を一枚にまとめます。無料体験で同じ作業を比べ、日常の処理を続けられると確認できた製品を選びましょう。
公式情報確認日:2026年10月6日。本記事は製品を実際に利用した体験談ではなく、公式情報をもとに選定時の確認項目を整理したものです。
参考:弥生会計 Next公式料金ページ、マネーフォワード クラウド会計公式料金ページ

